著者紹介
2012年12月28日初版の経済界新書から発刊された本です。著者は1948年生まれの宗像久男氏と小林秀男氏で、統合医学増進健康会会長と事務局長の肩書です。宗像氏は早稲田大学大学院にて国際経済学を卒業され、その後長崎大学医学部を卒業です。神経内科もされていましたが代替医療を志し現在は宗像久男セカンドオピニオンをされています。
ガンは5年以内に日本から消える!
内容
保険診療で実施している医療は対症療法であるため治癒は見込めず、原因療法によって治癒を目指しますが、こうした治療法の組み合わせを統合医学式ガン治療といいます。原因療法は「寝耳にワサビ」の、ね=熱、み=水、み=ミネラル、に=日光、わ=笑い、さ=酸素、び=ビタミンが重要であります。
がんの根本的な原因は低体温、低酸素、高血糖にあります。がんは生活習慣や周囲の環境次第で正常細胞にも逆戻りできるのです。原因療法は3つのカテゴリーで、栄養療法、温熱療法、メンタル療法があり、いずれが欠けても完治は難しいです。
抗がん剤治療は水溶性であり、ほとんど脂でできているリンパ節にほとんど効果がなく、気力と体力と免疫力と自然治癒力を奪うため推奨しません。
ハイパーサーミアとも呼ばれる温熱療法は保険適用は認められているものの、高額な医療機器のわりに保険診療点数が低く、限られた施設しかできないことが問題です。
遺伝子治療は有用で重大な副作用もなく非常に有用ですが、費用が高額なのが問題です。
高濃度ビタミンC点滴は対症療法と原因療法も兼ねていて、重大な副作用もありませんが、利尿作用が高まるため腎障害のある方は注意が必要です。
インスリン強化療法(ブドウ糖またはビタミンCとB17療法)は朝食を抜いて飢餓状態にし、ブドウ糖と癌に毒であるビタミンB17や少量の抗がん剤を使用してがんを死滅させる方法です。この治療をするとがんが死にすぎて腫瘍崩壊症候群を起こす可能性あり注意が必要です。
ベンズアルデヒド療法(ビタミンB1誘導体療法)とは、ベンズアルデヒドはチロシンと似た構造のため、チロシンキナーゼという酵素を阻害して作用を発揮します。安価ですが、この治療だけでは完治は難しいと考えています。
ミネラル療法は微量ミネラルを補給する治療法で、これだけでは治療効果は十分でありませんが、様々な健康効果が表れ、症状の緩和が得られます。
重水素低減水療法とは、がん細胞は重水素を集める性質があり、重水素があると抗がん剤にも効きにくくなり、逆に重水素がないと癌細胞は分裂できなくなり細胞死し、NK値が上がります(通常は男性43-54%、女性41-50%で、60%以上が長生きする値です)。重水素濃度を110ppm以下にすることが重要となります。
がんワクチン療法とは、がんを特定するための目印である抗原ペプチドを使用して体内で免疫細胞を増やす方法です。現在多くの施設で研究され、条件に合致すれば効果が期待できます。
がん細胞は糖質が唯一のエネルギー源でケトン体は利用できません。インスリンが高いと癌になりやすいことが報告されています。
ゲルソン療法とは塩分摂取を控え有機農法・無農薬にこだわり、カリウムやマグネシウムを多く摂りナトリウムを排泄させるようにした治療法です。
統合医学式ガン治療とは以下の通りです。
・栄養療法
1日10回以上の有機・無農薬のニンジン・野菜ジュースを摂取します。
微量ミネラルが摂取できるウォーターサーバーを設置してミネラルを補給、可能なら重水素減少水を摂取します。
糖質制限・ゼロ食 ブドウ糖、玄米、全粒粉パンを禁止
Ⅰ~Ⅱ期なら1日60g以下のスーパー糖質制限食、Ⅲ~Ⅳ期なら1日20g以下の糖質ゼロ食にします。
牛・ヒツジは脂肪が溶ける温度が高く避けますが和牛はOKです。魚は養殖避け天然魚にします。
調味料は添加物・保存料なしで電子組み換えでない大豆を使用します。
乳製品は抗生剤・ホルモン不使用で低温殺菌を選びます。
アルコールは糖質含むのは不可であり、ワイン・ウイスキー、焼酎は少量のみ可です。
飲料は温かいものにします。
Ⅲ~Ⅳ期は肉は鶏、鴨のみにし、魚も含めて食べ過ぎないようにします。肝臓を守るためアルコールも禁止です。
食材は野菜も肉も50度のお湯で洗います。
サプリメントのうちセレニウムと亜鉛は重要です。その他葉酸、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンEも大事です。
43度以上になると癌細胞は生きていけません。
酸素療法に大事なのは深呼吸で特に息を吐くことが大事です。
たんぱく質を摂取すると体温が上がりやすいです。
メンタルは大事で笑うことも免疫力を高めます。
感想
2012年に出版されそれから10年以上は経過していますが、いまだにがんは消えていません。本に書いてあるような統合医学式ガン治療をすればガンは消えるのかもしれませんが、実践するのは大変そうです。Ⅳ期の1日糖質20g以下はどうなんでしょう、継続できるものなのでしょうか。