はじめに・編集者紹介
ユサブルから出版された2023年6月20日初版の本です。がんステージⅣを克服した杉浦貴之氏が編集された本で、杉浦氏はがんを克服された方々の記録と想いを届けるために「メッセンジャー」というマガジンを創刊され、その中から8人をピックアップして追加取材して加筆修正して発行されました。
がんステージⅣ克服
内容
がんステージⅣとは遠隔転移のある癌のことで、手術適応はなく、一般的には治癒困難とされていると思います。この本にはがんステージⅣを克服された8人の方が登場していますが、Ⅳ期と宣告された年齢は30代前半から50代前半の方がほとんどで、1人60代後半となっています。抗がん剤治療を受けられた方や、食事に気を付けられている方もいますが、抗がん剤治療しなかった人も、特別な食事療法をされていない人もいます。共通されているとされるのはマインドセットをされていることです。マインドセットとは思考パターンや思い込みを書き換えるということです。がんを克服した人の話を聴いたり直接接したりして、がんは不治の病という認識を取り去ることが重要です。それから、感謝すること、笑うこと、の重要性にも触れられており、8人全ての方が、生きていることに感謝・周りの人に感謝され、よく笑いながらポジティブに生活されていることが読んでいて伝わってきました。
感想
こういう体験談は実際におこったことで、創作は含まれていないはずですので、実際参考になることは多いと思います。しかし同じことをしたら全員がんステージⅣを克服できるかというとそうはならないと思います。じゃあ読む意味はあるのかということですが、本にも書いてありましたが、実際克服した人がいる=がんステージⅣでも克服できるかもしれない、ということが説得力を持って認識できますので、ポジティブに考えられるようになります。感謝をすることと笑うことは免疫力を高めることが証明されていますし、マインドセットはお金もかかりません。こういった体験談を読むことは大事だと思いました。