著者紹介
2022年4月27日初版の知道出版から発刊された本で著者は松原秀樹氏です。松原氏は整体院をされていて、YouTubeの体質研究チャンネル、体質研究所HPから情報を発信されています。
大豆毒が病気を作る
内容
古代ギリシャのピタゴラスは豆を食べるなといい、ヨーロッパでは大豆毒についてよく知られています。アメリカでは日本食ブームになって大豆がヘルシーな食品といわれましたが、のちにアメリカ心臓協会が、大豆が健康に良いというのは間違いだったという声明を出しました。
大豆には胃腸を悪くなる成分によってリーキーガットやSIBOになり様々な病変が生じます。リーキーガットとは腸壁の栄養吸収細胞の結合がゆるんだ状態、SIBOとは小腸で細菌が異常に増殖した状態です。
レクチンが特に多いのは穀類や豆類です。穀類の外皮や胚芽に多く、玄米・雑穀・小麦、大麦、ハト麦、ヒエ、アワ、キビ、キヌア、そして大豆に多く含まれます。レクチンを毎日摂取すると胃腸の粘膜がただれてしまいます。そしてリーキーガットになります。そうなると吸収されてはいけないものが血液に侵入し、腸の免疫細胞が異物とみなして排除しようと炎症が起きます。炎症性サイトカインが血液中に増えて全身に巡回して全身に至る箇所に起き、アトピーや花粉症などのアレルギーの炎症が起きます。遺伝子組み換えの大豆はさらにレクチンが多くアレルギーや発がんをおこしやすいです。
大豆に含まれるサポニンは多く摂取すると胃腸の粘膜がただれます。大豆にどんなに熱を加えてもサポニンは消えません。大豆にはタンパク質を分解する酵素のトリプシンを阻害する成分が含まれ、大豆を常食するとタンパク質が吸収されずタンパク質不足になります。たんぱく質が不足すると筋肉が減り、貧血となり、免疫力の低下などの弊害が出ます。大豆には甲状腺腫誘発物質といわれるゴイトリンが含まれ、ヨードが甲状腺に入るのを阻害し、甲状腺が腫れて甲状腺ホルモンが不足して基礎代謝と免疫力が低下し、低体温、太りやすく、感染しやすく、がんになりやすくなります。大豆には炎症を悪化させるリノール酸も含まれ、血管の炎症を促し動脈硬化を促進させ、心筋梗塞、脳梗塞、動脈解離などを引き起こします。炎症を抑える脂肪酸はαリノレン酸です。大豆には女性ホルモン成分のイソフラボンが含まれます。少量なら健康効果がありますが、イソフラボン1日70-75mg以上摂取すると、出血しやすく、乳がんや子宮がんなどのがんになるリスクが高まります。大豆には食物繊維も豊富に含まれ、不溶性なのでガスをたくさん発生します。
味噌や納豆には発酵により有害な成分は消失し、味噌汁には抗がん作用があり、毎日の味噌汁摂取で胃がんの発生率が低いと報告されています。海藻には水溶性食物繊維が豊富です味噌汁に入れるといいでしょう。
タンパク質の1日必要摂取量は体重1kgにつき1gです。肉や魚は大体20-25%、卵には17%含まれますので、それを踏まえて摂取しましょう。食いだめは出来ませんので毎日必要な量をきちんと摂る必要があります。筋肉が減ると足腰が弱くなり、腰や膝が痛くなって運動量が減り、筋肉から分泌される若返りホルモンのマイオカインがほとんどでなくなります。高齢になって元気で痛ければ肉や魚をしっかり摂ることです。体脂肪を減らしたければカルニチンの多い羊肉か牛肉がいいでしょう。野菜では筋肉は増えません。肉を食べてもがんとは関係ありません。免疫力はNK細胞が重要ですが、その働きが一番低下する原因は睡眠不足です。運動不足もNK細胞を減少させ、筋トレをすると増えます。低コレステロールになるとがんになりやすく、肉や魚をしっかり食べましょう。その際なるべく酸化した油脂を摂らないよう茹でるか蒸すなどして食べた方がよく、果糖をなるべく摂らないようにします。果糖が腸から吸収されて肝臓に行くまでにAGEsがたくさん生成されてしまいます。老化物質のAGEsは発がんリスクを高めます。がんになった場合も治療の成否を分けるのは筋肉量で、20種類以上見つかっているマイオカインの差と考えられます。具体的にはイリシン、スパーク、IL-6です。通常80歳になると筋肉量が20歳の時に比べて約30%減少します。糖質制限、タンパク不足、運動不足ではより減少します。
野菜をたくさん食べると健康にいいといわれていますが、実際はたくさん食べるほど腸内ガスが多く発生してお腹が張り、便秘や下痢や腹痛が起きやすくなります。たくさん食べられなくなり筋肉量が減り、逆流性食道炎になって呼吸に影響が出やすくなります。2019年に野菜中心の生活をすると脳卒中になりやすくなると報告されました。原因はコレステロールが低くて脳卒中になりやすいというものでした。コレステロールは血管の細胞膜を作る原料で、血管が脆弱になり出血しやすくなります。脳の6割はコレステロールからできていますので、コレステロール不足で認知機能が低下してしまいます。最新の研究では動脈硬化の血管に蓄積しているLDLコレステロールは1%にすぎず、血管を硬化するのはカルシウムなのです。心筋梗塞の原因も動脈硬化でなく血液凝固と考えられるようになりました。血液を凝固しやすくするのは肉の脂ではなくリノール酸です。コンビニ弁当で体調が悪くなる理由は添加物ではなく酸化した油です。1997年の大阪府守口市検診データで、コレステロール240-260mg/dlが最も死亡率が低く、260mg/dl以上の人は循環器疾患による死亡が低かったと報告されました。野菜を多く食べて肝心な栄養が摂れないとコレステロールが不足して身体の修復ができなくなります。
野菜には食物繊維が含まれ、ヒトは消化できないので腸内細菌が分解(発酵)してガスが発生します。その状態が続くと過敏性腸症候群、腸閉塞、大腸憩室炎、胃酸の逆流などが起きるので、食物繊維の摂りすぎは身体に悪いのです。食物繊維が多いゴボウやレンコンなどの根菜類、サツマイモやこんにゃくなどの芋類、大豆の煮物や豆腐やキノコ類をたくさん食べるとガスが発生します。野菜に多く含まれる不溶性食物繊維は便を固くします。ランニングをして横腹が痛くなるのも腸内ガスが上がって横行結腸にたまるためです。
野菜を多く摂取すると腸でガスが発生し、胃に上がって食道に抜けます。この時ガスとともに細菌も上がってきて食道から副鼻腔・気管支などに移行します。そうなると副鼻腔炎や気管支炎をおこし咳・痰・鼻の調子が悪くなるのです。アメリカのノーマン博士は腸内ガスが発生する原因は、乳糖、果糖、難消化性デンプン(レジスタント・スターチ)、食物繊維、人工甘味料の5つと明らかにしました。胃酸を抑える薬はよく処方されますが、胃で殺菌ができずに小腸に達し、細菌が小腸で増殖する原因となります。小腸で発生したガスは胃に上がり、胃酸が食道に上がってきます。
過敏性腸症候群の原因はSIBOにあるとノーマン博士が証明しました。小腸に細菌が増える理由は腸で消化できない食物繊維を摂りすぎるからです。
便やガスがS状結腸に溜まると左足や腰に向かう血管が圧迫され、左脚への血流が悪くなり、左の腰や膝が痛くなります。そうなると右が左側をかばって両脚が痛くなることもあり、左側の足から痛みが発生した場合は腸内ガスが原因の可能性も考慮します。
野菜には酵素が含まれるので必要といわれる方もいますが、身体に必要な酵素は体内ですべて作られるため摂る必要は全くありません。牛の胃には600種類以上のルーメン細菌がいて、増殖と発酵を繰り返して必要なアミノ酸やビタミンを作り出しているため生命を維持しているので、食べた草のみで生きているわけではありません。ルーメン細菌は食物繊維を分解して短鎖脂肪酸に変え、牛のエネルギーの70-80%使われています。
体水分量を増やすために水分を摂取してもすぐに尿として出るため増えません。逆に尿や汗には塩分が含まれるため水を飲めば飲むほどミネラルが減ります。ミネラルの大半はナトリウムとカリウムで、身体の保水力を保つにはカリウムが重要になります。カリウムの大半は筋肉に蓄えられ張力・弾力性をつかさどります。カリウムが低いと全身の筋力 が弱まり、首や肩の凝り、膝痛、立ち眩みやめまいが起きやすくなります。カリウムは野菜や果物に多く含まれるため、野菜がいいといわれる理由です。カリウムを保持するのはコレステロールですので、低コレステロール症になると低カリウムになります。ストレスや炎症や低血糖でカリウムが排出されやすくなり、汗からもカリウムが排出されます。低カリウムになると腎臓の再吸収する力が低下して尿量が増え、脱水となり皮膚が乾燥します。ヒートテックなどの発熱性の下着でも皮膚は乾燥します。足の裏やふくらはぎがつるのも脱水症状の一つです。
低カリウムでは腸のぜん動が弱くなり便秘になります。正常な便の水分量は70%で、80%になると下痢、60%になるとカチカチ便になります。カチカチ便に適した下剤は酸化マグネシウムです。飲む量は硬さに応じて調整します。脱水による乾燥症状を治すには水だけでなくナトリウムとカリウムも入れて飲みます。
筋肉を増やすにはタンパク質だけでなくごはんも必要です。たんぱく質が筋肉に変わるにはインスリンが必要で、インスリンを多く分泌させるにはごはんも必要になります。ごはんを食べる量が少ないと筋肉が分解されて減ります。食事からカロリーが足りなくなると筋肉が減っていきます。脳が飢餓状態と感じ脂肪を増やしてカロリーを蓄えようとしてかえって体脂肪が増えます。特に糖質制限すると筋肉は急速に減ります。夜ごはんを抜くと、寝ている間に低血糖になって筋肉が減ります。筋肉が減ると冷えやすくもなります。
骨量を増やすためにカルシウムを多く摂取する人がいますが、いくらカルシウムを摂っても骨量が増えることはなく、シュウ酸と結合したシュウ酸カルシウムで尿路結石が増えるだけです。カルシウムは動脈硬化の原因にもなり、血管を収縮させて血圧を上げます。過剰な摂取で筋肉の痙攣の原因ともなり、関節に蓄積すると偽痛風にもなります。
乳製品にはカルシウム以外に乳糖が含まれ、ヨーグルトの乳糖はガラクトースに分解されますが、ガラクトースは子宮がんや前立腺がんなどのホルモン関連がんの原因になる可能性があります。プロセスチーズはプロセスでリン酸塩を加えているため、リンが過剰となり排泄するときに骨や歯からカルシウムが溶け出す可能性があります。チーズ以外のかまぼこやハムなどに含まれるリン酸塩も骨量が減る原因になります。
カルシウムが骨に吸収されるのに必要なのはビタミンDで、非活性型ビタミンDが30ng/ml以上必要で、できれば40-60ng/mlが望ましく、1日1000-2000IU (25-50μg)摂取が必要です。骨量を増やすにはエクオールも有効で、大豆のイソフラボンから腸で作られますが、腸内にエクオール産生菌がいないと大豆を摂取してもエクオールは作られません。エクオールもサプリメントで補えます。増骨作用は夜に盛んとなり夕食後摂取が望ましいです。
骨細胞を増やすにはビタミンKも重要で、不足することはまずありませんが、マーガリンやショートニングのトランス脂肪酸はビタミンKを阻害する作用があります。
更年期症状にホットフラッシュがあり、原因はアドレナリンです。更年期前までは血管を拡張する作用のあるエストロゲンが症状を緩和させていましたが、血管収縮作用のあるアドレナリンの作用がダイレクトに作用するためにおきます。アドレナリンは低血糖の時に出るので、低血糖にならないようにしっかりとごはんを食べるのが重要です。自律神経失調もパニックも低血糖からくることが多く、しっかりとごはんを食べることと、高血糖になる果糖ブドウ糖液糖を飲用しないことが大事です。
覚醒物質のオレキシンがありますが、食欲を抑制するレプチンで抑制し、増進するグレリンで活性するので、夜に熟睡するには、夕飯にしっかりとごはんを食べてオレキシンの覚醒スイッチを切ることが大事です。アルコールを分解するためブドウ糖は必要ですので、アルコールだけでは眠れなくなります。
糖尿病の網膜症は、老化物質のAGEsに網膜の毛細血管がダメージを受けるためになりますが、眼の網膜の視細胞は脳の神経細胞よりもブドウ糖を必要とし、低血糖になると網膜のエネルギーが不足して視力が落ち、その状態でスマホ等をすると網膜がダメージを受けて網膜剥離や緑内障になることもあります。飛蚊症は網膜が剝れる一歩手前のサインです。
ラオスのジャングルの奥地に、1人当たり1日750gの蒸したもち米を食べる少数民族がいますが、肥満や生活習慣病はほとんど見られませんでした。プリボテラ菌という珍しい菌が腸内細菌の約2割を占めて、糖質から短鎖脂肪酸を作り出して、肥満や動脈硬化を防いでいることがわかりました。日本人で腸内細菌を調べると、プリボテラ菌は約7.5%程度でした。
ヨーグルトを摂取してもそれに含まれるビフィズス菌や乳酸菌は、腸内細菌とは入れ替わらず排泄されてしまいます。ヨーグルトの原料の牛乳には、牛乳の生産量が12%増えるため遺伝子組み換えウシ成長ホルモンを乳牛に注射しますが、インスリン様成長因子(IGF-1)が2-5倍に増えるとされ、これが乳がんや前立腺がんや大腸がんを引き起こすのではないかといわれています。
夕食をしっかり食べても朝食を食べないと午前中はずっと低血糖のままで、筋肉を分解してブドウ糖を送り出す糖新生が起こります。この糖新生で筋肉が減り体脂肪が増えていきます。次に食事した後に血糖値が跳ね上がり、その後高インスリンとなって血糖値が下がる血糖スパイクがおこります。高インスリンになると血液中の中性脂肪が皮下脂肪や内臓脂肪などの脂肪組織に吸収されて体脂肪が増えて肥満になります。筋肉が減ってサルコペニア肥満になるかもしれません。朝食を食べないか朝食にタンパク質がないと昼食後に血糖スパイクが現われ、オレキシンが減って眠気が起き、大量のインスリンで太ります。
高脂肪の夕食も血液中の中性脂肪を増やし、夕食が食べる時間が遅くなっても血糖値が上がりやすくなって脂肪の合成が高まるため太ります。食後熱産生は夕食より朝食で大きく、朝食後の方が血糖値は上がりにくいです。朝食にタンパク質を摂取して昼間に太陽光を浴びることにより熟睡を促すメラトニンが増えます。夜に胆汁が蓄えられて濃くなっているため、EPAやDHAなどの脂肪も朝食に摂る方が吸収が良くなります。濃い胆汁により食後に便意が起きて自然な便通が得られます。朝食を食べないと胆汁が濃くなりすぎて胆石になってしまいます。
消費カロリーに占める糖質の割合が40%未満、70%以上で死亡率が高いとされ、糖質制限の人も死亡率が高いです。低糖質グループではがんの発症率が8%高いと報告されました。糖質制限で筋肉が減って、それにより血糖値が上がりやすくなり、がんに対する抵抗力も低下します。糖質制限を長くすると老化の進行が30%速くなり、20-25%短命になります。糖質制限してタンパク質の過剰摂取でオートファジーが抑制されて異常タンパク質の処理ができなくなります。
ブドウ糖をいくらとっても肝臓は1日わずか10gしか脂肪を合成できず、ブドウ糖は脳や筋肉のエネルギーに消費されるため、ブドウ糖をいくらとっても太るはずはありません。砂糖はぶとう糖と果糖が結合した半分果糖で、果糖ブドウ糖液糖は異性化糖ともいわれ果糖が50-90%入っています。果糖は腸でブドウ糖に変換されて吸収されますが、多いと果糖のまま吸収され100%中性脂肪となります。それが高インスリン時に脂肪となって太るのです。果糖は食欲を亢進するグレリンを増加させて食べすぎになります。
糖尿病の多い県では共通して小麦を多く食べています。小麦にはグルテンが含まれリーキーガットの原因になります。リーキーガットになると慢性炎症が起こり、炎症は極めて小さいですが血液中に炎症性サイトカインが増えインスリン抵抗性が高まります。炎症性サイトカインは歯周病や内臓脂肪でも増えます。
インスリンがなくてもグルカゴンの働きがなければ糖尿病にならないという論文が報告されました。GLP-1というホルモンは小腸から分泌され、インスリンの分泌を促しグルカゴンの分泌を抑えます。現在GLP-1受容体作動薬は注射と錠剤で発売され糖尿病治療に用いられています。リーキーガットによる慢性炎症を抑えるとGLP-1の分泌は増え、酢の成分の酢酸はインスリン抵抗性を減らし、GLP-1の分泌を促します。もっとも有効なのはリンゴ酢で、水溶性食物繊維のペクチンが含まれるからです。
運動もGLP-1の分泌は促されます。座りっぱなしでいると足の筋肉は衰弱しブドウ糖の消費量が減少します。
糖代謝を高めるのに有効なのがマグネシウムです。マグネシウムにはインスリン抵抗性を下げ、グルカゴンの分泌を抑制する効果もあり、魚介類や海藻に多く含まれます。雑穀やナッツや豆類にも含まれますが、レクチンもあり魚介や海藻からの摂取が望ましいです。マグネシウムはサプリでは4%程度しか吸収されず下剤としての効果しかありません。そのため皮膚から吸収するマグネシウム補給用ローションを開発し、体質研究所で販売しています。
ホウレンソウや小松菜など濃い緑色は、葉緑素ではなく硝酸態窒素の色です。十分に陽に当たれば光合成で硝酸態窒素は蛋白質に変わりますが、ハウス栽培や即席栽培では光合成が十分に行われず葉の色が濃くなります。硝酸態窒素は胃に入ると発がん性のあるニトロソアミンに変化し、大腸がん、糖尿病、腎機能障害などの原因になります。葉緑素は空気に触れると黒くなり、昆布やわかめの黒い色が該当します。玉露や抹茶にも硝酸態窒素は多く含まれます。
リーキーガットやSIBOと原因となる食品を避け、必要な栄養素が摂れる食事をディフェンシブフードと名付け、基本はごはんと肉・魚とみそ汁が基本で、みそ汁には海藻をいれ、納豆やキムチなどの発酵食品、キャベツやブロッコリーやアボガドなどの野菜を少し加えればパーフェクトです。
筋肉が最も発達するバランスは、糖質3:タンパク質1です。摂取量と含有量はことなりますので、大体ごはん2:魚・肉1でパランスよく摂取できます。
コーヒーに含まれるクロロゲン酸というポリフェノールは食後の血糖値の急上昇を防ぎ、コーヒーを毎日3-5杯飲むと糖尿病になりにくくなります。カフェインレスでも効果は得られます。間食にはおにぎりがいいでしょう。米粉を使ったパンや芽の周りを大きく取り除いたジャガイモでもいいです。芽にはソラニンという猛毒が含まれ、皮が緑色になったら全体に回ったので捨てましょう。揚げるとアクリルアミドという発がん性の高い老化物質ができるので、フライドポテト、ポテトチップス、コロッケはやめましょう。ノンフライヤーはさらに高温で揚げるのでさらに多くのアクリルアミドができます。130度以上にならない茹でるか蒸すならば大丈夫です。
バターには乳糖もカゼインも含まれず熱しても酸化しませんので安全に使えます。米粉とバターとブドウ糖でクッキーもできます。ブドウ糖とクエン酸を炭酸水で割ればレモンスカッシュ(ラムネ)になり、コーヒーを甘くしたかったらブドウ糖を入れましょう。ナッツが欲しい場合は酸化が少ないクルミかマカダミアナッツにしましょう。かぼちゃやトマトは皮をむいて種を除いて十分加熱すればレクチンはなくせます。甘みをくわえるには味醂も使えますが、蜂蜜はごく微量に毒が含まれ、加熱すると増えるため加熱は避けましょう。
筋肉のコリの正体は筋肉に溜まった疲労素(老廃物)です。硬くなった筋肉を柔らかくするには中に溜まった老廃物をだせばよく、オイルマッサージでオイルが浸透すると老廃物をリンパに排出させるクリーナーの役目をします。
自律神経失調のタイプは交感神経緊張型と副交感神経緊張型の二つがあります。緊張しすぎる交感神経の場合はリラックスが大事で、背骨の両側に交感神経幹があるので、背筋をゆるめると緊張がゆるんで楽になります。喘息発作などの炎症が亢進する副交感神経の場合は迷走神経のある首・胸部・腹部がポイントで、胸鎖乳突筋をゆるめると迷走神経がゆるみます。それには大胸筋の脇のあたりで太い腱になって上腕骨についているので、この腱を集中的にマッサージしてゆるめるといいのです。
腹部のマッサージをすると腸内ガスは腸から吸収されて肺で呼気とともに排出されます。マッサージは時計回りでも反時計回りでも構いませんが上から下にすると効果的です。
感想
大豆は健康食品的な論調のものが多く体にいいようなイメージですが、こういうデータもあり、体に合わない人もある程度の割合でいると思われます。ただ、食事を抜くと低血糖になる、というのは著者のイメージで、低血糖にならないような機構は健常な人には備わっていると思われます。